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AndroidアプリをGoogle Play以外から配布する方法として、Webサイト上にAPKファイルを置いて直接インストールしてもらう方法があります。
一方、PWAもWebサイトから直接ホーム画面へ追加・インストールできるため、Google Playを必ずしも必要としません。
すると、こんな疑問が出てきます。
「PWAも、いわゆる野良APKみたいなもの?」
どちらもストアを経由せず配布できるという点では似ています。
しかし、中身はまったく別物です。
今回は、PWAとWebサイトなどから直接配布される外部APKの違いを、インストール方法や更新、安全性なども含めて比較してみます。
結論:PWAはWeb、APKはAndroidアプリ
まず一番大きな違いはここです。
PWAはWebアプリです。
HTML、CSS、JavaScriptなどで作られたWebコンテンツをブラウザから利用し、対応する環境ではホーム画面などへインストールして、アプリのような入口を作れます。
一方のAPKは、Androidアプリを端末へインストールするためのパッケージファイルです。
拡張子はそのまま、
.apkです。
Androidでは、このAPKに含まれるコードやリソースを使ってAndroidアプリをインストールします。
つまり、見た目はどちらもホーム画面にアイコンが並びますが、
- PWA → Webアプリを端末から起動しやすくする
- APK → Androidアプリを端末へインストールする
という根本的な違いがあります。
そもそもPWAとは何なのかについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
PWAと外部APKを比較するとこうなる
| 比較 | PWA | 外部APK |
|---|---|---|
| 本体 | Webアプリ | Androidアプリ |
| 配布 | Webサイト・URL | APKファイル |
| Google Play | 必須ではない | 直接配布なら不要 |
| 導入 | ブラウザからホーム画面へ追加・インストール | APKをダウンロードしてAndroidへインストール |
| 更新 | 基本はWeb側を更新 | アプリ自体の更新処理が必要 |
| iPhone | 利用可能 | APKは利用不可 |
| 端末機能 | Web APIなど利用環境の範囲 | Androidアプリとしてより広い機能を利用可能 |
「ストアを使わずにアプリっぽく配れる」という一点だけを見ると似ています。
でも、その実現方法はかなり違います。
外部APKはファイルをダウンロードしてインストールする
外部APKの場合、WebサイトなどからAPKファイルをダウンロードします。
そしてAndroidへ、そのAPKをアプリとしてインストールします。
Google Playを通さずに配布する場合は、端末側でその提供元からのアプリインストールを許可する必要が出ることもあります。
ユーザーから見ると、
- Webサイトを開く
- APKをダウンロードする
- 必要に応じてインストールを許可する
- APKをインストールする
という流れになります。
もちろんAndroidアプリそのものを配布したいのであれば、これは普通の選択肢です。
ただ、「Webサイトをホーム画面から開けるようにしたい」という目的だけなら、少し大掛かりです。
PWAはWebサイトからそのまま追加できる
PWAの場合、APKファイルをユーザーへ配る必要はありません。
ユーザーはいつも通りWebサイトへアクセスします。
対応しているブラウザやOSなら、そこからインストールしたり、ホーム画面へ追加したりできます。
Web App Manifestを設定しておけば、名前やアイコン、起動URL、表示方法などもWeb側から定義できます。
{
"name": "My App",
"short_name": "My App",
"start_url": ".",
"display": "standalone",
"icons": [
{
"src": "/icon.png",
"sizes": "512x512",
"purpose": "any"
}
]
}ユーザーからすると、
- Webサイトを開く
- ホーム画面へ追加・インストールする
- 次からアイコンをタップして開く
という流れです。
APKそのものを配布しているわけではありません。
更新方法もかなり違う
この違いは、運営側にとってかなり大きいところです。
PWAの本体はWebなので、Webページを更新すれば、基本的には次回アクセス時から新しい内容を配信できます。
もちろんService Workerで強いキャッシュを使っている場合などは、キャッシュ更新について別途考える必要があります。
ただ、普通のWebと同じようにサーバー側を更新できるのはPWAの大きな特徴です。
APKの場合はAndroidアプリなので、アプリ本体を変更したら新しいバージョンをユーザーへ届ける仕組みが必要になります。
ストアを使わず自分でAPKを配布するなら、その更新方法についても自分で考える必要があります。
PWAはiPhoneでも使える
APKはAndroid用のパッケージなので、iPhoneへAPKをインストールすることはできません。
PWAはWebなので、AndroidだけでなくiPhoneでも利用できます。
ただし、ホーム画面への追加方法やPWAとして利用できる機能には、OSやブラウザによる違いがあります。
特にiPhoneとAndroidでは、同じmanifestを使っていても挙動が違うことがあります。
iPhoneとAndroidでPWAの考え方がかなり違うという点は、実機検証でも何度も感じているところです。
端末機能を本格的に使うならAPK側が強い
ここまで読むとPWAの方が簡単で便利に見えるかもしれません。
しかし、だからAPKよりPWAが優れているという話ではありません。
PWAが利用できる端末機能は、ブラウザやOSが提供しているWeb APIなどの範囲に影響されます。
Androidアプリとして端末機能と深く連携したい場合は、ネイティブアプリ側の方が適しているケースがあります。
逆に、
- 既存のWebサービスがすでにある
- ホーム画面から直接開ければいい
- URLでそのまま配布したい
- AndroidとiPhoneの両方で使いたい
という用途なら、APKを新しく作る前にPWAで十分ではないかを考える価値があります。
PWAは「野良アプリ」と同じなのか?
ここは少し注意したいところです。
Google Playなどを経由しないという理由だけで、PWAと外部APKを同じ「野良アプリ」として考えるのは少し違います。
PWAは、もともとWeb上で動いているWebアプリをブラウザ経由で端末へ統合する仕組みです。
ホーム画面へ追加したからといって、それだけでWebサイトへAndroidアプリと同じ権限が与えられるわけではありません。
一方、APKはAndroidアプリのインストールそのものです。
「ストアを経由していない」という共通点はあっても、端末で行われていることは同じではありません。
じゃあPWAなら安全なのか?
これも別の話です。
PWAだから安全、APKだから危険、と単純に分けることはできません。
例えば悪意のあるWebサイトが本物のサービスそっくりのログイン画面を作れば、PWAでなくてもフィッシングは成立します。
PWAとしてホーム画面へ追加された場合も、元のWebアプリが悪意のあるものなら安全とは言えません。
逆に、外部APKだから必ず危険というわけでもありません。
重要なのは、どこから提供されているものなのか、誰が作っているのか、そのアプリが何をするのかです。
PWAの安全性については、PWAは安全?危険?Webサイトとの違いとセキュリティでも詳しく解説しています。
「Webをアプリっぽくしたい」だけならPWAという選択肢がある
外部APKとPWAは、どちらもアプリストアを必須とせずユーザーへ届けられます。
でも、その中身はまったく違います。
Androidアプリそのものを作り、Androidの機能を本格的に利用したいならAPK。
一方、すでにWebサイトやWebサービスがあり、そのページをホーム画面から直接起動できるようにしたいならPWA。
特に後者の場合、わざわざWebとは別にAndroidアプリを作らなくても目的を達成できることがあります。
「アプリを作りたい」ではなく、「何をアプリとして使いたいのか」。
そこから考えると、PWAとAPKのどちらを選ぶべきかが見えやすくなると思います。
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