ローカルストレージの限界とは?容量・削除タイミング・安全性を徹底解説
最終更新:2026/02/02
スマホやブラウザで動く Webアプリは、ユーザーの設定や状態を保存するために
localStorage(ローカルストレージ) をよく使います。
しかし実際には、
「localStorage は無限に使えるわけではない」
「iPhone が勝手にデータを消してしまう」
などの“限界”や“落とし穴”が存在します。
この記事では、localStorage の仕組みから容量上限、削除されるタイミング、安全性まで
中級者にも役立つレベルでやさしく解説します。
ローカルストレージとは?(おさらい)
localStorage は Web ブラウザに用意されている“保存箱”で、
小さなデータを端末内に保存しておける仕組みです。
- サイト設定の保存
- 一時的なフラグの保存
- PWA の初期状態の保持
データはブラウザを閉じても残り、開き直しても読み込めます。
しかしこれは“万能な保存領域”ではありません。
localStorage には明確な限界があります。
どれくらい保存できる?容量の限界
結論:
ブラウザ・OSごとに違うが、おおよそ 5MB 程度が上限。
| ブラウザ | 容量の目安 |
|---|---|
| iOS Safari | 約5MB |
| Android Chrome | 5〜10MB |
| iOS PWA(独立モード) | 約5MB |
| PCブラウザ | 10MB前後 |
localStorage は「小さな設定用」なので、
画像・動画・大量のJSONを入れるのは完全に不向きです。
5MB を超えると例外(QuotaExceededError)が発生し、データが保存できなくなります。
👉 Cookie同意バナーの本当の理由|GDPR・トラッキング・規制をわかりやすく解説 の解説が役に立ちます。
iPhone・Safari の“勝手に削除”問題
localStorage の最大の落とし穴、それは:
iOS がストレージ不足になると勝手に削除される
iOS のストレージ最適化(Eviction)
iPhone は内部容量が少なくなると、Safari やアプリのキャッシュ・localStorage を勝手に整理します。
- 写真アプリが“最適化”される
- アプリの一時データが消される
- Webアプリの localStorage が消える
なにが消えやすい?
- PWA モードで保存した localStorage
- 長期間アクセスされていないサイトの localStorage
- 大きめのデータを入れた localStorage
特に iOS の PWA はストレージ管理がかなり厳しいため、
Webアプリが「突然初期化される」のは珍しくありません。
Cookie と localStorage、どちらが消えやすい?
最も消えやすい → localStorage
比較的残る → Cookie(ただし期限次第)
理由:
- Safari は「ITP」で Cookie を削除する
- iPhone は「容量不足」で localStorage を削除する
- どちらも“永遠に残る”保証はない
つまり Webアプリ作成者は
localStorage をメイン保存として頼り切るのは危険。
対策:
- IndexedDB を併用する(より安全で大容量)
- クラウド側に保存する
- localStorage は“設定値のみ”に絞る
localStorage の弱点まとめ
- ❌ 5MB の小さな上限
- ❌ iPhone で勝手に消える
- ❌ デバイス間で同期できない
- ❌ セキュリティに弱い(XSSにより盗まれるリスク)
- ❌ 重いデータに不向き
localStorage を安全に使うための3つのポイント
① 保存量を極力小さく
JSONは最小限、設定値のみ。
② 「消えても困らないデータ」だけ保存
認証情報・重要データはNG。
③ データが消えた時の復元手段を用意
クラウド同期 or IndexedDB併用。
localStorage と相性の良い用途 / 悪い用途
◎ 相性が良い
- UI設定(ダークモード等)
- チュートリアル既読フラグ
- 軽量な一時データ
✖ 相性が悪い
- 画像・大量のJSON
- アプリの重要データ
- 永続ストレージとしての利用
- トークン類(セキュリティ的に危険)
まとめ
- localStorage は最大5MB程度
- iPhone では容量不足で消えやすい
- 重要データを入れるのは危険
- “軽量な設定値だけ”が最適な使い方
localStorage は便利ですが、限界とリスクを理解した上で使う必要があります。
WebアプリやPWAを作るなら、
“localStorageはメモ帳にすぎない” という意識がとても大切です。